「素」


私達に織り込まれているつながりを祈りは、染めあげてくれる。

祈りは人によって様々。

温かいものもあれば、冷たいものもある。

独り静かに祈ることもあれば、大勢の人と共に祈ることもある。

誰かが投げかけた祈りが次々と波紋を呼び起こし、人と人をつなげることもある。

誰かが投げかけた祈りが大きな波紋を呼び起こし、不協和音を奏でることもある。

私達の「祈り」には力がある。

お互いを響き合わせ、未来を築く力がある。


絵に込められている意味


 「祈り」という題材を基に描いた挿絵です。タイトルの「素」には、染めていない絹という意味が含まれています。

 祈る前の私達は、いろんな経験を積み重ねているけれども、それをまだまとめ上げられていない状態であり、「祈る」ことで自己の中でまとめあげることが可能だと考えました。

 全体に暗めの色を使っているのは、「祈り」に対して私達が持っている救済という意味での明るいイメージに疑問を投げかけるものとしています。この絵を通して「祈り」がどういったものであるのか、一人一人が見直してほしいと考えます。また、波紋の中心にくる雫は「涙」で、人の感情を表したものです。涙も、喜怒哀楽の感情次第でいろんなものがあります。

人の感情から発生した「祈り」の波紋は、様々なものに関わりあい、大きくなったり、濁ったりしていきます。

 そして、様々な色の波紋や球体。これらは、個人個人を現すだけでなく、多様な宗教も現しています。少し重なり合う部分は共通性や共同体としての可能性を見出すものとしています。

[絵・言葉: 研究演習T 塚本真己]
<春学期トップページ挿絵>
「祈り」


-古くからそれは存在するもの。人は祈りを捧げてきたのである。
「祈りが通じれば、全ての物事は解決する。」そう思った時代もあったかも知れない。
しかし、時代は「祈り」だけでは解決しない問題があふれている。
世界規模の経済危機、地球温暖化などの環境問題、新型インフルエンザ、紛争…
世界はどうなってしまったのだろうか?
大切なものが失われてきたのではないだろうか?

関西学院のスクールモットーである「Mastery For Service」(奉仕のための練達)は、
こんな時代に光を照らしてくれる。
「祈り」はもう誰も助けてくれないと思うかも知れないけれども。
しかし、私たちが信じ、何か行動を起こせば、変えられるかも知れない。
この絵にはそのような意味がこめられている。

<絵に込められている意味>
青い鳥・・・幸せを呼ぶというイメージが強いですが、この鳥は祈る女性像を見ていません。あくまで、休息の場としてしかとらえていません。祈りは人それぞれで、対象もそれぞれあることを表しています。
百合・・・花言葉は純潔・無垢。他の意味で”高慢””虚栄”。事象には眼に見えない部分での意味も存在していると考えました。



[絵: 研究演習T 塚本真己    言葉: 研究演習T 中野真理子]